ジョンロブのイヤーモデル 2022「HENLEY」

極上革に包まれて

丸くカジュアルな革靴が市場に多く出回る中、王者ジョンロブのストイックなまでにエレガンスを追求した本作に痺れた。

1996年から年に一型登場するイヤーモデルだ。古代ローマの聖人、セント・クリスピンの名を冠した「靴の守護聖人を祝う日」（10月25日）に発売の2022年モデルの名は「HENLEY」。

ホールカットの革を惜しみなく使い、ハンドソーンでサイドの美しいV字の曲線を描きながら、ぐるりと一周。継ぎ目を最小限に抑えた、究極にクリーンな一足だ。

今季初登場の「バーニッシュトカーフ」は、ノーサンプトンの職人が“モッピング”（摩擦熱で焦がしながら濃淡をつける技法）を行い、奥深い輝きを生むもの。

時流のクラシックなトラウザーズに合わせた際に、やや長めのトウに美しき濃淡が表れ、装いを底から格上げしてくれるのだ。同社渾身の一足、是非店頭で御覧いただきたい。

JOHN LOBB（ジョンロブ）

ずーっと見ていられる至極の美しい仕上げ
ヒールにさえ継ぎ目がない本作。足入れすると包み込まれるようなフィッティングだ。よく見ると、レザーソールがヒドゥンチャネル仕上げとなり、同社のビスポーク限定のラセットカラーとなる。各39万6000円（ジョン ロブ ジャパン）※10月25日発売予定。全世界500足限定。

［MEN’S EX Autumn 2021の記事を再構成］（スタッフクレジットは本誌に記載）
※表示価格は税込み。