
ボードイン アンド ランジの“クレープソール”
ドレス靴の異端児が時流をキャッチ!
今装いに求められていること、それは畏まりすぎず、崩れすぎない「大人カジュアル」である。その点、ボードイン アンド ランジの新作ほど、それに適した靴はない。
2020年のMEN’S EX 3月号で研究した当時のバイヤー陣からのラブコールの勢いはそのままに表れた「クレープソール」の一足。軽く歩きやすいそれは、元来、デザートブーツに用いられることで知られる素材だが、本作にはカジュアルな雰囲気(=時代性)を踏襲する実に巧妙な意匠として使われる。

とはいえ、クレープソールを使い、ここまでドレス顔に仕上げるのはさすが。元アップル社のエグゼクティブを務めたアラン・ボードインと、カーレーサーの経験のあるボー・ヴァン・ランジヴェルド。
この異彩の経歴を持つ2人の新鋭の「立ち姿まで美しく」という考えがあってこそ生み出せる業だろう。ちなみに、ペニーストラップのカットアウトは日本の銀杏をモチーフにしたもの。
春先に着たいコットンスーツにも、カジュアルなデニムスタイルにもマッチする逸品に、買い渋りの必要はなさそうだ。
BAUDOIN & LANGE (ボードイン アンド ランジ)

クレープソールと巧みに合わせた唯一無二のピッチトヒール
女性のヒールに想を得たというピッチトヒールは同社の特徴の一つ。これにより、スッとした美しい立ち姿になる。何を隠そう、筆者もこの靴のファンの一人だが、この靴の履き心地とコーデでの使いやすさはピカイチだ。各7万6000円(コロネット)
お問い合わせ先
コロネット
TEL:03-5216-6521
[MEN’S EX 2021年4月号DIGITAL Editionの記事を再構成]
(スタッフクレジットは本誌に記載)※表示価格は税抜き