本格眼鏡とは？ なぜ本格眼鏡が必要なのか？ どんなブランドがあるのか？ を一冊で網羅する『本格眼鏡大全』が発売に。1000本ものフレームが掲載された本書から、ここでは国内外の本格眼鏡ブランドをピックアップしてご紹介する。

Anne et Valentin（アン・バレンタイン）

掛ける人の個性を引き出すアイウェア

1980年、フランス南西部の古都トゥールーズに誕生した眼鏡店、アン・バレンタイン。この店を立ち上げたバレンタイン夫妻が自店のコレクションを製作していくなかで、1994年に本格的なハウスブランドとしてデビューした。

デザインコンセプトは、“THE PLEASURE OF BEING MYSELF（自分らしくあることの喜び）”。性別や職業、ファッション志向など、ユーザーのニーズやテイストをイメージしてデザインされるフレームは、掛ける人の個性や魅力を最大限に引き出してくれる。それは、フレームの後ろに顔があることを強く意識してデザインされているのが特徴だから。顔の上に線やカラーで描くかのようにデザインされているため、一見個性的に見えるフレームも掛けると表情に馴染むのだ。

毎シーズンバラエティに富んだコレクションを発表しており、そのデザインの源泉は建築物、アート作品、小説など多彩。あらゆるものをインスピレーションに、オリジナリティのあるディテールに昇華していく。表現手法もさまざまだ。シンプルなデザインから、匠の技術をふんだんに取り入れた技巧的なデザインまで、幅広い展開で楽しませてくれる。色にも強いこだわりがあり、どのモデルにも5色以上の展開があるのも特筆すべき点。多彩なカラーから最適な1本を選ぶことができるのも大きな魅力である。

現在、創業者でデザイナーであるアン・バレンタイン氏は一線を退いたが、その独自のデザインコンセプトは、デザインチームに色濃く受け継がれている。

個性的かつ馴染みやすい眼鏡

単にカラフルでポップなだけでなく、凛とした強さを感じさせるのも同ブランドの特徴。顔をキャンバスに見立ててデザインされており、個性的なフォルムでも、写真の通り表情に馴染む。