仕事のための服だったスーツが、より私的に装いを愉しむための服へと変わった今、スーツのエレガンスも多彩に変化を続けている。
一流メゾンが提案するスーツスタイルに、その先端をゆく遊び心を見つける。
胸元にビビッドというElegance
BERLUTI
ベルルッティ
肩から胸にかけての逞しいフォルムに目を奪われる、プリンス・オブ・ウェールズチェックのダブルスーツ。クラシカルでありながら、細身のラペルやハンドステッチによる閂のあしらいに、さりげない遊び心が感じられる一着である。
セオリーであれば、スタイリングは白シャツやグレーのタイを合わせかっちり──というところだが、ここは定石を捨てて、ビビッドなタートルネックニットを差したい。無彩色のダブルの胸元から覗く、ラピスブルー。その鮮やかな青が、まさしく宝石のように、クラシックへ心躍る煌めきを添えてくれる。

黒クラシックというElegance
RALPH LAUREN PURPLE LABEL
ラルフ ローレン パープル レーベル
構築的なショルダーに、絞られたウエスト。「華麗なるギャツビー」の世界を彷彿させるエレガンスが薫るスーツは、ラルフ ローレン パープル レーベルの25周年を記念するコレクションの一着である。
ふんわりとして柔らかなその生地は、黒地に白のピンストライプが力強く主張。ビジネスシーンでは珍しい黒だが、ここは同じく黒×白ストライプのクレリックシャツや黒地の小紋タイを合わせ、全体を黒基調でまとめたい。ありそうでなかった黒クラシックが、こうも男らしく、エレガントに映るものかと驚くこと請け合いである。
