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ウィスキー愛好家はスコッチ党とバーボン党に分かれるとしばしば言われる。それぞれに良さはあるが、今回はバーボンの中でもケンタッキーを代表するプレミアムバーボン「ワイルドターキー」に焦点を当ててみたい。
そもそもバーボンとは?
バーボンの定義はいくつかある。まずは米国製であること。さらに、原料の中にトウモロコシを51%以上含む、アルコール度数80度以下で蒸留、内面を焦がしたホワイトオークの新樽を使う、といったものだ(ほかにも条件はある)。
さて、今回の主役「ワイルドターキー」についてみてみよう。七面鳥をあしらったラベルで読者諸兄もバーで一度は見たことがあるかもしれない。1942年、蒸留所オーナーであったトーマス・マッカーシーが自社製バーボンを七面鳥ハンティングの仲間に振舞ったところ好評だったことから「ワイルドターキー」という名がつけられた。

ケンタッキー州の肥沃な大地が作り出す良質なコーンと大麦、そして、石灰岩層でろ過されたミネラルとカルシウムを多く含んだ水。自然が織り成す好条件を味方につけ、さらに造り手の熱意が加わり、140年以上にわたり素晴らしいバーボンを造り続けてきた。
また、自家製の酵母を80年以上にわたり変わらず使用。なお、コーンの使用比率は低く抑えつつ、そこに大麦、ライ麦をブレンドしたレシピは門外不出とされる。禁酒法以前から続くそのレシピは、マスター・ディスティラー(蒸留責任者)にのみ伝えられているという徹底ぶりだ。また、アルコール度数を60~65度で蒸留することで、樽詰めの際の加水が少なくてすむため、造られたバーボンが本来もつフルボディな味わいと香りを残すことができるのだ。

また、一般的にはバーボンの熟成限界は10年前後といわれている中、最低6年以上、最長で13年~17年熟成させているのもワイルドターキーの特徴だ。新樽を使っていることに加え、ケンタッキーという土地ならではの寒暖差によって、樽の中でバーボンの熟成が早く進むという。総じてバーボンの熟成年数が早い理由はココにある。