
「自分をどう表現していくか、が大事な時代に、スーツの存在がカギになる」
普段はカジュアルな格好が多いと聞いていたが、実に「着慣れた」雰囲気でスーツを纏い現れた小林さん。「実はスーツが好きで、オーダーメイドで作ります」。ジャストフィットのスーツは、スマートな体型をさらにスタイルよく見せている。
「32歳の頃に、社内ベンチャーで立ち上げた会社の代表に就任してからですね、オーダーするようになったのは。それまで法人営業で毎日のようにスーツを着ていましたが、それはどちらかというと制服のような感覚。組織の代表になると、それまで以上に人前に出ていくことがぐっと増えた。
株主総会や新製品の発表、取材対応など、会社のイメージをそのまま背負って人に会う、ということですから、見た目はとても重要です。そのときお会いする人と、いきなり飲みに行って仲良くなって、気心知れる、ということができるわけではありませんから。初対面で、どこまで自分を知ってもらえるか」

「それを考えるとそれまで制服的だったスーツが、自分を知ってもらうため、さらには会社の雰囲気や格を感じてもらうための大事なツールとして変化していきました。特に、弊社は美容という身だしなみを考える会社ですから、自分自身でそれができていないことには、説得力がありませんよね」
今年は外出しにくい状況も多かったが、そんななかでスーツを着る機会はあったのだろうか。「着用したのは5、6回、株主総会や社内の表彰イベントなど。このスーツを一番着ましたね。スーツを着る頻度は減った。そして買う頻度も減ってしまった。ですが、スーツは逆に特別なもの、つまり一張羅のような存在に。特別なときに着る特別な服。だからそれを着る日は嬉しいんですよね。1着の単価は逆に上がっているかもしれません。それを着る日は、少しだけカッコよくなれる気がします(笑)」