「No Guts, No Glory」コメダホールディングス 代表取締役社長 臼井さんのコトバ

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一流のトップは逆境でいかなる言葉と気持ちを大切にし、乗り切ってきたのか。本連載にご登場頂いた方々のなかで、加藤綾子さんの心に特に残っている7名のリーダーたちに今の心得を聞いた。

【加藤綾子の心に響いた 稀代のリーダーたちが贈る 今を乗り切るヒント】
第7回 コメダホールディングス 代表取締役社長 臼井興胤さんのコトバ

臼井興胤さん色紙

「No Guts、No Glory」

1990年代初頭、LA在住時に友人とアスペンのスキー場に行ったときのことです。日本のスキー場しか知らなかった私にとっては、豊かでセレブな街並みとスケール感の全く違うスキー場の素晴らしさは今でも忘れられません。

広いアングルで落ち込む、40度を超える急斜面に尻込みする私に米国人の友人が放った言葉です。「Oki! No Guts、No Glory」(オキ! ビビらず、行っちゃえ!)。文字通りに訳せば「根性なしには栄光は手に入らない」という意味でしょうが、スキーヤーには「ビビらず、行っちゃえ!」なんだと思います。

今でも、何かに戸惑うとき、躊躇するとき、必ずその言葉が頭をよぎります。それこそ若い頃は、見せかけの勢いで「行っちゃう」ことも多かった気がしますが、歳を重ねる毎に、腹を据えて新しいことに挑戦していくときの指針になっています。

コロナは強烈な急斜面だと思いますが、ポストコロナには新しいチャンスもたくさんあるはずです。何かを成し遂げる為に一番大切なのは、熱い気持ち。短い人生、こんな斜面を降りられるチャンスは二度とないかも。それなら、熱い気持ちで挑戦しよう!という、ちょっとアブないけど自分を鼓舞する言葉です。

カトMEMO

  • 取材時にも伝わってきた、熱い気持ち。これまでの価値観にとらわれない柔軟性も欠かせない。
  • 苦しい時期は何かに没頭するのも大事だと気づかされる。
臼井興胤さん

臼井興胤 Okitane Usui
1958年生まれ。防衛大学を中退、一橋大学商学部卒業後、三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行。’93年にセガに転職し取締役となり、以後ベンチャーキャピタル、ナイキジャパン営業リテール統括本部長、日本マクドナルドCOO(最高執行責任者)、セガに戻り代表取締役社長、グルーポン社東アジア統括副社長を経て、2013年7月から現職。

加藤 綾子さん

加藤綾子 Ayako Kato
1985年埼玉生まれ。2008年フジテレビ入社、看板アナウンサーとして活躍。’16年、フリーアナウンサーとなり女優としても活動。現在は報道番組『Live News it!』(CX)のメインキャスターを務めるほか、『ホンマでっか!? TV』(CX)にレギュラー出演中。
著書に『会話は、とぎれていい―愛される48のヒント』(文響社刊)。

加藤 綾子さん色紙

働き方から生き方、価値観まで、この数ヶ月で大きく変わりました。苦しいこと、つらいこともありました。しかし、これまで凝り固まっていた固定観念や慣習がプラスに変わるきっかけにもなったと思います。毎号の「一流思考のヒント」連載では様々なトップの生き方、仕事を通して得てきた思考をご紹介してきました。多くのトップは大変な時期こそチャンスと捉えてきましたが、今回の特別編では今の逆境に対する考え方を、皆さまに寄稿いただきました。これから私たちは変われるのか、試されている時期だと思います。困難を乗り越えた先には、必ず、世界は良くなると信じて。

[MEN’S EX 2020年8月号の記事を再構成]
撮影/前 康輔、鈴木泰之 スタイリング/後藤仁子〈加藤さん〉

2025

VOL.345

Spring

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