長く愛される名画の登場人物にリアリティと深みを持たせるアイコニックなアイテムやコーディネート。それらは時にストーリー以上に鮮やかに記憶に刻まれる。クラシックな要素を取り入れることが洒脱とされる今、印象的な紳士を目指すならここから学ぶことは多い。
【#おうち時間充実計画】/映画とファッション #20
名画の“象徴”から学ぶ洒脱の演出『のっぽ物語』

『のっぽ物語』
1960年公開のお洒落なラブコメディ『のっぽ物語』。主演のアンソニー・パーキンスは当時、ヒッチコック監督の『サイコ』で強烈な演技を披露する一方、公私に渡ってアイビールックのアイコンだった。その真骨頂がこの1本だ。
どこか三枚目な服だが昔からある。そんなアイテムでチャーミングな紳士像を狙うというのもお洒落の演出の1つ。ここでもまた映画の着こなしが絶好のお手本に。
例えばレタードカーディガン。1960年代、アイビールックの象徴だったアンソニー・パーキンスの着こなしは、今なお十分に通用する普遍性と、大人が取り入れれば、お茶目に見えるであろう予感を秘めている。
これが学生らしいやんちゃな気分と育ちの良さを兼ね備えたレタードカーディガンの威力であり、それを見事に体現したキャラクターの魅力だ。
そして今着るなら、パンツと靴を爽やかな白ではなくダークトーンに変えてみよう。それだけで、ハズしの妙を知る大人の装いになるはずだ。
「至高の三枚目」でジェントルメンズチャーミングを装う
【Lettered Cardigan】J.PRESS ORIGINALS / Jプレス オリジナルズ


ざっくりと編み立てられたリネン・コットンのレタードカーディガンは、ちょっとユルめのリラックスした雰囲気が気持ちいい。下半身は、腰回りに余裕のあるネイビーのスラックスにスエードのスリップオンでキマり。トップスのゆるさをパンツと靴で引き締める。
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[MEN’S EX 2020年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)