第21回 三菱地所 執行役社長 吉田淳一さん[後編]

※最後に加藤綾子さんのスペシャルフォトギャラリー付き!
Profile
加藤綾子 Ayako Kato
1985年生まれ。2008年フジテレビ入社、看板アナウンサーとして活躍。’16年、フリーアナウンサーとなり女優業もこなす。現在は『ホンマでっか!? TV』(CX)にレギュラー出演するほか、報道番組『Live News it!』(CX)のメインキャスターを務める。新著の『会話は、とぎれていい—愛される48のヒント』(文響社刊)も好評発売中。
吉田淳一 Junichi Yoshida
1958年生まれ。福岡県出身。’82年東京大学法学部卒業後、三菱地所入社。20代で北海道札幌市のマンション街区の基本構想づくりなどに携わり、2007年に人事部長、’11年にビルアセット業務部長を経て、’14年に常務執行役員に。’16年に取締役を兼任。’17年4月から現職。

「自分の固定観念を否定するのは、なかなかできることじゃないと思います」
(加藤さん)
加藤 自分の固定観念に対して「今はそうじゃないな」と否定するのは、なかなかできることじゃないと思います。
吉田「今はそうじゃないな」っていう感覚はあっても「だったらどうするべきか」という発想が貧弱なんです。そこはいろいろなことを考えることができる人たちに死に物狂いでやってもらったほうがいい。新しいものと古いものが混じり合うと、変なものしかできない。同じ世代の担当役員にも「口を出すな」と言いました。
加藤任された方々は、それはそれで、大変ですよね。
吉田大変な負荷だったと思いますよ。不安や要望を抱える各事業部門との調整もしないといけないし、その際に「社長がこう言ってるんで」という理由は通用しないですから(笑)。
加藤オープンなオフィスになって、効果も生まれましたか?
吉田そうですね。最近のビルは上下階に移動するにもエレベーターを使わないといけないケースが多いですけど、オフィス空間内に内部階段を設けたことで、上り下りのついでにもアイディアのきっかけになるような偶発的なコミュニケーションが生まれています。なるべく制約となるものを解き放つことも私の仕事であって、新しい職場環境づくりはこれからもいろいろと進めていかなきゃいけないなと思っています。