
定評あるルノーのホットハッチ
欧州では、今も昔もBセグメントのハッチバック車が人気だ。そして、欧州メーカーはその実用コンパクトをスポーツカーに仕立てるのがじつにうまい。ルノー ルーテシアは代表格といえるものだ。
ところで今回の試乗車の車名は「ルノー ルーテシア R.S.トロフィー アクラポヴィッチ」。いかんせん長い。そしてクルマ好きに分かっても、そうでない人にはまったく意味がわからないだろう。なので、ルノー ルーテシア以降について順を追って解説する。
まず「R.S.」はモータースポーツ部門であるルノー・スポールの略だ。F1やルマン24時間レースなどで培われた技術を市販車にフィードバックする役割を果たす。実はルノーほど走りの質にこだわるメーカーも珍しい。「R.S.」の名がつく全モデル、さらに新型のアルピーヌA110の開発ドライバーでもあるロラン・ウルゴン氏の主導のもと、Bセグメントのルーテシアにさえ、「シャシーカップ」と「シャシートロフィー」という2種類のシャシーが用意されるのだ。