仄かな違和感を武器にして
BRIONI
ブリオーニのミスマッチ3ピーススーツ
“粋”を感じさせるミスマッチな柄行き
展示会にディスプレイされていたこのオーセンティックなグレースーツ。一度は目をやったが特に気にせず流し見をしていたものの、どこか気になる違和感が。近づいて見て判明したその正体は”柄”。なんとジャケット、ベスト、パンツと、全てが実は違う柄を用いていたのだ。
日本には”粋”という美的感性がある。遠目は無地だが近づくと柄が浮かぶ鮫小紋や、裏地のみ派手な図柄を使う”裏勝り”の羽織。江戸時代の着物の装いは、見えるか見えないかのぎりぎりに洒落っ気を忍ばせた。
この「ミスマッチ スーツ」からもそんな粋が感じられる。遠目はシックなグレースーツ。だが距離1mまで近づいたときの柄の意外性は、着る人の洒落っ気を強く印象づける。しかも、それがブリオーニの上質なテーラリングスーツで表現されているときたならば……。この洒落感の忍ばせ方、粋と唸らざるを得ない。

3ピースでも清涼感のある着こなしが可能な薄手の生地を採用。スーパー160’sウールにより滑らかなドレープも生まれる。
近づくと豹変するグレーの柄行き

ジャケットにオーバーペーン(写真1)、ベストにバーズアイ(写真2)、パンツにヘリンボーン(写真3)が採用されている。あえてオーセンティックなグレー3ピーススーツに柄のミスマッチを取り入れた。柄の見え方もあからさまじゃないのが、日常使いしやすいポイント。
お問い合わせ先
ブリオーニ ジャパン
TEL:03-6264-6422
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年6月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)