ショップの顔となるオリジナルスーツの開発には、各社並々ならぬ情熱を傾けている。結果、インポート以上に語りどころのある一着が生まれることも多い。リアルな価格でキモ満載な渾身の新作をじっくり紹介しよう。
SHIPS
シップスのファイブワン製スーツ

紹介してくれたのは

シップス 商品企画担当
矢吹宗士さん
今どき逆に珍しいとことん”正統”なスーツです
「スーツの原点である”体に沿った仕立て”に徹底的にこだわった一着です。人体工学に基づき、ジャケットの重量を第七頚椎の位置から肩全体に分散させることで、より軽い着用感を叶えました。また動きやすさを左右する肩の前部をはじめ、全体に適度なゆとりをもたせつつ、体に沿うように型紙設計・縫製・アイロンワークを施しています。フル毛芯仕立てで美しい構築感を出しつつ、丹念なクセ取りや手縫いによって柔らかな着用感に仕上げたのも特徴。ゴージ位置やラペル幅も、クラシックな普遍的バランスに設定しています。軽く柔らかな、現代的な着心地でありつつ、時代に左右されない王道のスーツ。体型を問わず、どんな方にも自信を持っておすすめできる一着ですね」

生地はドーメルのヴィンテージ調
杢糸を用い、綾のピッチをイレギュラーにしたヘリンボーン。ドーメルのアーカイブをもとにした「アンカー」は、ヴィンテージ調のルックスながら目付け260gと軽快。

丸みと構築感ある肩周りも絶品
袖山がふんわりと盛り上がり、柔らかに肩周りを囲んでいる。山の稜線のようになだらかなショルダーラインとのバランスが大変美しい。クラシックで正統的な肩周りの表情だ。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年9月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)