延べ2000人以上の企業人や政治家たちを変えてきたパーソナルスタイリストが診断
日本初のパーソナルスタイリストで、多くのエグゼクティブを顧客に持つ政近準子さん。ビジネスシーンで「どう見られたいか」という視点からのコーディネートの大切さを提案する。
政近準子さんファッションレスキュー代表パーソナルスタイリスト
1965年、広島県生まれ。大手アパレルでのデザイナー業務を経てイタリアへ移住。帰国後、2001年に起業。政治家や経営者など、多数の顧客から絶大な信頼を集める。
実践04 加藤公一さん(52歳)
メガネストアー、テンオーワン事業を運営。店舗訪問のほか、高価格帯商品の販売会で、顧客と接する機会も多い。
政近さん お仕事柄、メガネをその日の装いやシチュエーションに合わせて掛け替えられるんですか。
加藤さん ええ、社員を前に親しみを表すときはセルのウェリントンで柔らかくします。冷静さを表すときはメタルフレームをかけたりしますね。
政近さん スーツも素材によって、見た目が変わるんですよ。例えばウール以外にリネンやシルクが混じると光沢が出て、艶っぽさが出てきます。
加藤さん つい濃紺を選んでしまいますが、確かに明るい印象になりますね。
政近さん 会社創業40周年のリブランディングに合わせて赤をコーポレートカラーにされたと伺いましたから、赤が差し色のタイがおすすめです。白との組み合わせで、ぐっとスポーティな感じになりますよ。
加藤さん シャツはピンホールタイプで、カラーバーがつくんですね。
政近さん 女性はやはりアクセサリーが好きです。カラーバーは男性のスーツスタイルでは数少ないアクセサリーですから、トラッドなニュアンスを感じさせるとともに、女性から興味を持たれるのでは。社員の方とのコミュニケーションで、きっかけのひとつになると思います。

現状のイメージは? ※チャート内の茶の円の部分
信託銀行出身ということもあり、ベーシックなネイビースーツをはじめ、無難にまとめることが多い。誠実さは伝わるが地味でもある。
こう広げる! ※上記の円から伸びたオレンジの範囲
「エネルギッシュさを演出する赤を差す」
ヴィヴィッドな赤を差し色に、スポーティさを表す白を組み合わせることでパワーを感じさせる。赤い縁取りのチーフもアクセントに。
「ファッションレスキュー」サービス内容
カウンセリング/1万5000円(1時間30分〜) ショッピング同行/1万円(1時間)。実費別。平均時間は2.5〜4.5時間(初回) ワードローブチェック/9000円〜(1時間)平均時間は2.5〜4時間 ※政近準子さん指名プランは金額が異なる。詳細はhttp://fashion-rescue.com/
[MEN’S EX 2017年9月号の記事を再構成]
撮影/長尾真志 構成/伊澤一臣 文/酒向充英