
英国調クラシックな装いが主流になる今、ワードローブのアップデートに悩む方も多いだろう。しかし、今らしく装う方法は、何も新たな服を購入することだけではない。手持ちの服もお直しするだけで、新鮮な印象に蘇えるのだ。
「何年もかかってワードローブを揃えても、旬が過ぎたりどこか飽きてしまったりで、着なくなってしまった服は意外と多いもの。それらのアイテムも、細部のお直しで生まれ変わる可能性を大いに秘めています。特にジャケット・シャツの肩回りや襟は、その表情を左右します。そこを少しお直しするだけでも大きく見違えますね。
軽装になる夏は、ワードローブを整理するのにうってつけの時期。お洒落がシーズンインする秋になる前に、ご自身の手持ちのアイテムを再活用できないか見直してみてはいかがでしょう」(青柳さん)
ファッション ディレクター
青柳光則さん
小誌連載「お洒落道場」でもおなじみのM.E.のご意見番。自著でも洋服のリフォームについて言及し、古いワードローブを活用するお直しにも精通。
case 1:手持ちのアンコンジャケットが旬な「英国調ブレザー」へ

かつて一世を風靡したアンコンタイプのジャケットは、今もまだ手元に残っているという方も多いだろう。軽い仕立てなのでお直しが手軽なのも活用しやすいポイントだ。
英国調ブレザーへのお直し 合計9500円
- パッドを入れ、肩傾斜を変える 5000円
- メタルボタンへの交換 4500円

薄い肩パッドを加えることでしっかりした肩回りに。さらに適度にコンケープしたショルダーラインにすることで、肩回りが凛とした印象になり、英国的な表情に生まれ変わる。

メタルボタンに交換するだけでぐっとブレザーらしい表情に。店頭に用意された、様々なメタルボタン(2000円〜)から選び、付け替え部位1ヶ所につき200円で交換ができる。

お直し代1万円以内で、軽い仕立てのジャケットが、かっちりした装いに合う英国調ブレザーに。「秋口のジャケパンスタイルに存分に活躍してくれそうです」(青柳さん)