プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目クラブやシャフトを試打計測。気になる性能を徹底レビュー!
HONMA GOLF TW747 P IRONS
構えやすさはアスリートモデルと同等
やさしく飛ばせるうえに操作もできるポケキャビ

ライター・ツルハラ 本間ゴルフの新しい「TW747」シリーズからはアイアンが2モデル展開されていて、やさしいほうのモデルがこちらになります。「TW747 P」というモデル名は、ポケットキャビティ構造のPですね。
奥嶋プロ 構えてみると、ヘッド形状は前回に試打した「TW747 Vx」とよく似ています。少しヘッドサイズは大きめですが、スッキリとしたヘッドシェイプでグースの度合いは控えめ。意外とシャープな雰囲気のアイアンですね。

ライター・ツルハラ ポケットキャビティのアイアンは前シリーズにも「TW737 P」というモデルがありましたが、ヘッド素材が軟鉄鍛造だったんですよね。新作の「TW747」ではヘッド素材がステンレスに変わって、ソール部分には20グラムものタングステンが使われているんです。ヘッド形状はすっきりしていますが、やさしく飛ばせるほうに進化させたクラブになっているんですよ。
奥嶋プロ 前作からガラッと変わったわけですね。では、どんな感じなのか試打して確かめてみましょう。おりゃ!


ライター・ツルハラ 奥嶋プロ、激飛びですや?ん。
奥嶋プロ ストロングロフトのアイアンですが、ロフト以上に飛んでいますね。装着されている純正シャフトが軽量カーボンなので、そのせいもあると思いますが。
ライター・ツルハラ ロフト角は7番で28.5度という、けっこうなストロングロフト設定です。では、僕も打ってみます。どりゃ!

奥嶋プロ ツルハラさんが打っても、やっぱりよく飛んでいますよ。7番アイアンにしては、スピン量がかなり少なめですね。
ライター・ツルハラ ソールのタングステンによってヘッドが低重心化されていて、そのおかげでロフトのわりに打ち出しが高く、スピン量が少ない。ひょっとしたら5番アイアンになると打ちづらいかも知れませんが、6番までなら問題なく打てそうです。


奥嶋プロ やさしく飛ばせるし、ストレートネックなので球筋をコントロールしやすく感じました。それに、この純正カーボンシャフトがいい! 軽量で柔らかさも感じますが、コシがあってしなり戻りが速い。スピーディーにフィニッシュまで振り抜けます。
ライター・ツルハラ 打感も悪くないですよね。振動が抑えられていて、芯をくったときには心地よさが感じられます。構えやすさや打感にこだわりつつ、やさしく飛ばせるアイアンが欲しい人にはピッタリだと思います。
奥嶋プロ やさしいアイアンというと、まず「ゼクシオ」をイメージしがちですが、「TW747 P」はそれよりもヘッド形状がすっきりしていて、ヘッドスピードの速い人でもしっかり振っていけるアイアンです。
ライター・ツルハラ アイアンの性能的には、以前にこの連載で試打した「オノフ アイアン 赤」に近いように感じました。「オノフ アイアン 赤」はグースネックですが、「TW747 P」はストレートネック。いい感じでアスリートテイストです。
奥嶋プロ ソールに使われているタングステンは、やっぱり効果絶大。今の時代に打感やイメージだけでワンピースの軟鉄鍛造にこだわる必要なんて、ぜんぜんないと思います!
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本間ゴルフ
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奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内の「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/
鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club
文/鶴原弘高