綿谷寛画伯の男の嗜みシネモード#3「アンダーソン&シェパードの優美」

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成熟した男性を目指すならそれ相応の装い術や嗜みの作法を身につけておきたいものだ。古今の映画に精通する綿谷画伯が印象に残った、映画のワンシーンから切り取りそれらを解説する。

アンダーソン&シェパードの優美(イメージイラスト)

今月のお題 アンダーソン&シェパードの優美

絵と文・綿谷 寛

来たる8月24日(金)の19時~21時銀座蔦谷書店にて、『STYLE―男のファッションはボクが描いてきた』刊行記念トークイベント&サイン会を開催します。当日は、スライドと共にイラストの制作過程などを語ります。(※イベントは終了いたしました。)

ドレープスーツファン必見A&Sのソフトスレッド

スクリーンの中の男のおしゃれ、特にテーラードの着こなしを語るとなるとどうしても旧作、それもビスポークやカスタムが当たり前の時代の映画に偏りがちになるが、今回ご紹介する作品は新作。
本年度アカデミー賞と英国アカデミー賞の衣装デザイン賞に輝いた映画『ファントム・スレッド』である。この映画は素晴しい。

「『ファントム・スレッド』ってなに?クライムアクション?」と、なんの予備知識もないまま観たんだけど、いやいや、これは美しくも恐ろしい恋愛映画なのですね。
『ファントム・スレッド』っていうのは「幽霊の縫い糸」という意味らしいけど、これじゃなんのことかサッパリ。オレがタイトルを付けるなら『毒キノコ』だな。

ま、それはともかく縫い糸というぐらいで、物語の舞台は1950年代。ロンドンで活躍するオートクチュールのドレスデザイナーのレイノルズ・ウッドコック(ダニエル・デイ=ルイス)と、レイノルズに見初められてウエイトレスからモデルとなるアルマ(ヴィッキー・クリープス)の恋の駆け引きのお話なんだけど、このレイノルズがまさにアーティストと呼ぶに相応しい完璧主義の表現者で、自分のルーティンを乱されることをもっとも嫌う神経質で気難しい男。そのレイノルズ役をこれまたアーティストと呼ぶに相応しい名優ダニエル・デイ=ルイスが演じるのだから、面白くないワケがない。

今日は何する?何着る?

365DAYS今日のVゾーン

2018年Oct. VOL.294月号

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Oct. VOL.294

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