ブレゲと海のリエゾン【時計王・松山 猛のBASEL2018】

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バーゼル


バーゼル取材 DAY3

海洋汚染の問題に取り組むブレゲ

今年のブレゲは、海洋の環境保全のために活躍してきた、レース・フォー・ウォーター財団とチームを組み、レース・フォー・ウォーター・オデッセイ号という船を世界35ヶ国の港に寄港させ、そこで人類にとって必要不可欠な水資源の保護について、各地の学者や環境保全に尽くす人々との交流を通じ、新しい学識を確立しようという試みを始めた。

海洋の汚染、特に現代の文明が生み出してしまったプラスティックゴミによる汚染は、もう一刻の猶予もないほどにひどくなっており、すでに深海1万メートルにも、そのようなゴミが積もるようになっているのだとか。また最近のニュースでは、北極海に微小なプラスティックの粒子が増加し、空気、水、そして氷の中にそれが取り込まれ、そこに生きる生物に深刻な影響を与えだしているらしいと聞く。

ブレゲ
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ブレゲ
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そのようなプロジェクトを背景に、今年のブレゲはマリーンのコレクションをフルリニューアルし、バーゼルワールドに挑んでいた。
昨年イクエーションモデルで用いた、新しい形状のラグを持つケースを、マリーン コレクションに全面的に採用し、シャープな印象に仕上げている。

マリーン 5517、マリーン・クロノグラフ 5527、マリーン アラーム ミュージカル 5547は、特徴的なローマ数字の1時から12時までのフルインデックスの文字盤を持つ。それぞれにホワイトゴールドあるいはローズゴールドのケースに、ラバーストラップまたはレザー・ストラップ、さらに、チタンモデルも同様に、ストラップが選べるようになっている。マリーン アラームは以前の45mm径のダイバーズケースを、40mm径のケースにリニューアルしていた。

「ブレゲ マリーン 5517」フォトギャラリー(写真4枚)



ブレゲの時計の中でも、最もブレゲらしさにあふれるクラッシックコレクションには、クラッシック エクストラ‐フラット 5157、クラッシック トゥールビヨン エクストラ‐フラット オートマティック 5367がラインナップされた。
エクストラ‐フラット 5157はシンプルなギヨシェ文字盤に、ローマ数字のインデックス、そしてブレゲ針というドレッシーないでたち。一方トゥールビヨンの方はグラン・フー エナメル文字盤にアラビア数字のインデックス、そしてこちらもブレゲ針を持ち、スモールセコンドはトゥールビヨン上に置かれた。

「ブレゲ エクストラ‐フラット コレクション」フォトギャラリー(写真6枚)



Profile
松山 猛 Takeshi Matsuyama
1946年京都生まれ。作家、作詞家、編集者。MEN’S EX本誌創刊以前の1980年代からスイス機械式時計のもの作りに注目し、取材、評論を続ける。バーゼル101年の歴史の3割を実際に取材してきたジャーナリストはそうはいない。



撮影/岸田克法 文/松山 猛

2024

VOL.341

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